急性胃腸炎のサイトです






ここでは、急性胃腸炎の症状・原因・検査・治療法をはじめ、
食事療法、子供(小児)の急性胃腸炎、
感染症型・毒素型の胃腸炎などについても解説しています。




原因

細菌やウイルスが腸や胃に感染して起こります。

◆ウイルスが原因の場合
・アデノウイルス
・ロタウイルス
・ノロウイルス

◆細菌が原因の場合(毒素型)
・カンピロバクター(鶏肉・豚肉など)
・サルモレラ菌(卵・鶏肉など)
・黄色ブドウ球菌(おにぎり・弁当・生菓子など)
・腸炎ビブリオ(牡蠣など魚介類)
・病原性大腸菌(牛肉など)
・ボツリヌス菌

食べものに殺菌や加熱がきちんと成されていない場合には、
それらの食べものが原因になる可能性が高くなります。
また、食べものを調理する料理人の手に細菌が付着していても急性胃腸炎を発症します。

また海外に出た際には、国によっては氷や生水が、胃腸炎の原因となる場合があります。

感染者で最も多いのは「子供」です。

細菌感染が原因である場合、年長児の場合は下痢することによって自然除菌されることもありますが、
乳幼児は肺血症を引き起こしている場合もありますので慎重な治療が必要です。


⇒原因

症状

食欲不振、嘔吐、血便(膿が混じっている場合もある)、水様性の便、発熱など。

※乳児に上記のような症状が出た場合には、
便が付着しているおむつを持って病院を受診するようにしてください。
原因菌の特定が早くなります。

腹痛や下痢、嘔吐、吐き気といった症状が出て、
少し時間が経過すると人によっては意識障害や血圧低下などのショック状態に陥る方もいます。

一般的には暑い時期の急性胃腸炎は細菌性の胃腸炎である場合が多く、
寒い時期だとそのほとんどはウイルス性のものであると言われています。

軽症の場合には、時間経過と共に症状が軽くなっていくこともありますが、
膿や血が混ざった便が出るなど次第に症状が悪化していく場合には胃腸科や内科を受診しましょう。


⇒症状

検査

◆ウイルスの場合
・免疫学的手法による「酵素抗体法」
・イムノクロマト法(便で直接検査を行なうことができる)

◆細菌の場合
・細菌培養
・薬剤感受性テスト

◆集団発生した場合
環境、食材の検査も行ないます。

簡易の病原体検査として、
便中微生物染色(顕微鏡による)や便の中の白血球数の推定も行ないます。

急性胃腸炎は人によって症状が軽症なものから重症なものまで様々あります。
もし、重症な場合は以下の検査も行ないます。


⇒検査

治療法

急性胃腸炎は嘔吐と下痢を伴う病気です。
ですからこの病気を発症した患者さんは年齢問わず「脱水症状」を起こします。

◆脱水症状とは?
摂取する水分量が不足してしまったり、体内から排出される水分量が増加した場合に
正常な数値を下回った状態を指します。

・大人:体重の60%以下
・子供:体重の80%以下


軽症であれば水分摂取で回復可能ですが、
重症の場合は頭痛、眠気、脱力感、意識消失などを起こします。
この場合は医療機関での治療が必要になります。

脱水症状においては、ひどい場合には水中毒を起こすなど
死に至るケースもありますから症状を甘く見てはいけません。


こういった状況を防ぐ為にも、水分をこまめにとり脱水症状の悪化を防ぐ必要があります。

※乳幼児の脱水症状の場合は乳児用イオン飲料の摂取をおすすめします。
麦茶やリンゴの果汁でも構いません。


⇒治療法

食事療法

ポカリスエットなど電解質を含んだ飲料を摂るようにしてください。
※電解質は自宅でつくる事もできます。

水、100%果汁(約200ml)、塩5グラム、砂糖40グラムを混ぜ合わせると
電解質液が出来上がります。


◆嘔吐と下痢が治まったら
一日に6回程度に分けて少しづつこまめに食事を摂るようにしましょう。
油脂類は完全に体調が戻るまで控えるようにしてくださいね。


⇒食事療法

子供(小児)の急性胃腸炎

症状は嘔吐・下痢・発熱です。
(子供さんによっては、下痢を伴わない場合もあります。)

嘔吐と下痢により、急速に水分が失われますから脱水症状に気をつける必要があります。

〇白色便性下痢症(ロタウイルスによる)
白っぽい水様性の下痢便が特徴的です。

ロタウイルスが原因以外の急性胃腸炎の場合は、黄色っぽい下痢便が見られます。

◆嘔吐が出ている場合は注意
前述のように、下痢と嘔吐を起こしていると体内の水分が急速に失われます。
大人に比べて子供は体内の水分が多いので、この水分が失われると衰弱するのが早いのです。

下痢だけならまだいいのですが、嘔吐を伴っていると水分補給がうまくいきません。
ですので衰弱がひどくなる可能性が高いので十分に気をつけてあげましょう。
(りんごの果汁、麦茶、イオン飲料など)

◆ピークは半日から2日
あまりの症状の激しさに驚いてしまうお母さんが多いのですが、
子供の急性胃腸炎の場合、症状のピークは発症してから半日。長くても二日程度です。

いずれにせよ、脱水症状が進んでしまう前に病院を受診させてあげるようにしてください。


⇒子供(小児)の急性胃腸炎

感染症型急性胃腸炎

・セレウス菌
・ウェルシュ菌
・病原大腸菌
・腸炎ビブリオ
・ブドウ球菌
・サルモネラ菌属


細菌性腸炎は食中毒を指します。
上記の細菌がついた食べものを食べた時に、嘔吐、発熱、下痢といった症状が出ます。

菌の潜伏期間は短いもので4時間程度です。


⇒感染症型急性胃腸炎

毒素型急性胃腸炎

・サルモネラ菌属(パラチフス菌・腸チフス菌を除く)
・腸炎ビブリオ
・ブドウ球菌
・ウェルシュ菌
・病原大腸菌
・ナグビブリオ など


例えば、黄色ブドウ球菌が食べものを汚染すると
「ブドウ球菌食中毒」という急性胃腸炎を発症することになります。


◆ブドウ球菌食中毒とは?
黄色ブドウ球菌が食べものを汚染するとエンテロトキシンという耐熱性のある腸管毒を産生します。

エンテロトキシンが付着した食べものを摂ってから約3時間で症状が現れるようになります。

◆症状は?
主に嘔吐や吐き気が出ます。
重症のケースだと、水っぽい下痢が持続して脱水症状を引き起こすことがあります。

そして微熱、脈拍の減少、意識の混濁、血圧低下などの症状が出ますが、
これらの症状は一過性に過ぎず治療をすれば3日程度で回復します。


ほとんどの場合、症状が出ても数日内に軽快します。
ただし、原因になる菌や患者の状態によっては、
ショック死を起こすケースがありますから、十分に気をつけましょう。


⇒毒素型急性胃腸炎

急性胃腸炎は冬になりやすい?

サルモネラ、腸炎ビブリオ、黄色ブドウ球菌などの菌を
原因として起こる細菌性の急性胃腸炎は
7月から10月にかけての暑い時期によく起こります。


これに対し、
ロタウイルス・アデノウイルス・ノロウイルスが原因で起こるウイルス感染による胃腸炎は
ほとんど冬(11月〜3月)に起こるのです。


ウイルス性の胃腸炎の中で、最も多く見られるのがロタウイルスが原因の胃腸炎です。
発症しやすいのは二歳以下の小さな子供さんです。


⇒急性胃腸炎は冬になりやすい?

病院は何科を受診すればよい?

嘔吐、下痢、吐き気などの症状が出て
急性胃腸炎が疑われた場合は、
軽症であれば1・2日で治るのですが、
症状が段々ひどくなる場合は
病院で状況を診てもらった方がいいでしょう。

この場合の受診科目は
「胃腸科」「内科」「消化器科」が該当します。


⇒病院は何科を受診すればよい?



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